災害用ポータブル電源の解説

災害用ポータブル電源の解説

東日本大震災から10年以上が経過しました。依然として日本は災害大国であり、3月には地震が原因で火力発電所が停止し、供給電力不足となり節電が呼びかけられました。

今後も巨大地震や未曾有の災害により同様な事態に陥るかもしれません。

そこで突然の停電生活でも電化製品を使用できる災害用ポータブル電源について、特徴や選び方をご紹介します。

個人でできるSDGs 目標11  住み続けられるまちづくりをについての記事はこちら

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作者の紹介

こんにちは。naoと申します。
私は設備管理会社に10年以上勤めているのですが4年ほど前から、会社内の省エネやSDGs活動のコンサルティング業務を通常業務と並行して行っています。
その中で知り得た知識や具体例など分かりやすく解説します。

災害時にポータブル電源は必要か?

近年、地震や台風などでこれまでの想定をはるかに超えた自然災害が起きています。

それらに被災した場合、数日間電気やガスが使用出来ないことが考えられます。

つまり、下記電化製品を使用出来ないということです。

・スマホに代表されるモバイル機器

・テレビ

・扇風機

・電気毛布やこたつ

・電気ポット

・電子レンジ

特にスマホやテレビなどの情報が遮断されることは、時として命の危険に繋がることがあります。

だからこそ災害においてホータブル電源は必要なのです。

災害時以外の普段使いでは何ができるか?

災害時以外でもポータブル電源が役に立つ場面は沢山あります。

キャンプや車中泊

夏は扇風機やポータブル冷蔵庫、冬は電気毛布や電気カーペットなどで快適にすることができます。

庭やガレージなどの屋外作業

屋外での電動工具や清掃用具を場所を選ばず使用することができます。

テレワーク

室内外、問わずポータブル電源があればテレワークが可能です。

デメリットはないのか?

あります。

1.重量

一般的に容量が大きければ大きいほど停電時に役に立ちますが、その分重くなってしまいます。
災害用で推奨される容量は1000wh程度ですが、10kg以上の重量があります。
重いと当然取り回しは悪いです。

2.寿命

ポータブル電源にはリチウムイオン電池が使用されており、これには寿命があります。
一般的に充電、放電のサイクルは500〜2500回程度であり、使用頻度にも影響されますが時間で表すと、だいたい7年前後です。
寿命期が近づいたり、過ぎたりすると充電に時間がかったり、すぐに放電してしまったりします。

3.危険性

ポータブル電源に内蔵されているリチウムイオン電池は、過充電、過熱、過放電、異常動作、あるいは製造上や取り扱い上で問題があると、爆発や発火を引き起こす可能性があります。
特に、30℃以上の高温保管、0℃以下の低温保管、強い衝撃、過充電、過放電に弱いです。
それらを避けることで危険を回避するだけでなく、寿命も延ばすこともできます。

災害用のポータブル電源はどう選ぶ?

選ぶポイントは以下の通りです。

1.容量

災害時は数日間、電気が使用出来ない状態が続く可能性があるため、1000wh程度の容量をオススメします。
ちなみに、1000whの容量は、スマホだと60回くらいの充電、電気毛布だと16時間くらいの使用が可能です。

2.波形

ポータブル電源には純正正弦波、修正正弦波(疑似正弦波)、短形波の3種類があります。
家庭用電化製品は純正正弦波なので、こちらを選ぶとよいです。
他の2つは安価ですが、最悪の場合、故障の原因となります。

3.周波数

家庭用電化製品のコンセントは50Hz、60Hzに対応しているものと、片方だけに対応しているものがあります。
よってポータブル電源も両方の周波数に対応出来るものを選ぶとよいです。

4.電圧

家庭用の電化製品はほとんどが100Vなので、出力に100Vがないといけません。

5.安全性

前述の爆発、発火の危険を抑える為に製品によっては、電圧、電流、短絡、温度などをリアルタイムに監視するバッテリーシステム(BMSやMCU)があるものや、日本の安全規格であるPSE認証があるものがよいです。

6.ソーラーパネル対応

ソーラーパネルは日中の光を電気に変換して、ポータブル電源に充電することが可能なオプション品ですが、災害時には非常に心強いです。
ソーラーパネルに対応しているか否かも重要な選択要素と言えるでしょう。
また、普段使いでもソーラーパネルでポータブル電源に充電→使用の流れで電気代の節約にもなり、エコで経済的です。

個人でできるSDGs 目標7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに についての記事はこちら

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まとめ

巨大地震などに備え、ポータブル電源で電気の確保をすることは、電化製品に依存している現在社会において、非常持出袋と同様、必須と言えるでしょう。

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